プロが中華麺で製麺所を使う訳

近年の製麺所はクォリティが格段に上がり、いつでも高品質な麺が安定して食べられるという事で、ユーザーは当たり前のように製麺所の麺を購入する所が多くなってきました。
プロが選ぶこだわりで製麺所の麺とはどのようなものでしょうか? 紹介していきます。

プロが製麺所を選ぶ訳

店が自身で手打ち麺を作るとスペースの確保も難しく、時間も労力も奪われ人件費もかなりかかる事になり負担が大変です。
近年、人気ラーメン店が製麺所の麺を使っている事も珍しくないのはそういう理由もあります。

麺の加水率

麺を作る上で大事になってくるのが「加水率」です。加水率は小麦粉と水の割合の事で、一般的には水が30%~35%になります。
しかし、麺には多くのニーズとそれに伴った種類があり、一般的な割合を外した麺も存在します。一般的な30%~35%より低い麺を「低加水麺」、高い麺を「多加水麺」と呼んでいます。

低加水麺と多加水麺

低加水麺は固くて歯ごたえがあり、水の割合が低い為、吸収量も多目で薄味のスープもしっかり絡みます。保存状態も良くなります。
多加水麺はモチモチとした食感があり、吸収量が少ないため濃い味のスープやこってりした味によく馴染みます。

「灰分」と「蛋白」

「灰分」とは小麦を燃やした時にできる成分の事で、主にリン、鉄、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分です。
「灰分」が少ないと白に近く、多いと灰色っぽくなっていきます。「蛋白」とはグルテンの素になるタンパク質の事で、これが多いとコシが強くなります。
製法によってもタンパク質から変える事のできるグルテン量に違いがあります。

「蛋白」「灰分」「加水率」の割合によって麺の質感やスープのからみ具合、食感であるコシを決めています。

ストレート麺とちぢれ麺

ストレート麺は通常の工程でできますが、麺を切り出す工程で切場にシリコンのゴムをつけて、押し出す時に麺に力を加える事でちぢれ麺になります。手作りの場合、手で揉みほぐす事によって作る場合もあります。

店と製麺所のやり取りで麺は完成する

麺の種類は様々で用途によって全く変わってきます。
麺の太さや茹でる時間、歯ごたえなどにも左右し、形状もストレートかちぢれ麺などの形があり、スープとの相性や喉越しの良さ、かんすいかナトリウム主体かでもどの麺を選択するかで変わってきます。そのため、店のオーダーごとに細部にまでこだわって作ります。

最初、製麺所からはサンプルを取り寄せる事ができます。
出来上がる商品と味を調整しながら、製麺所と何度も連絡を取り合い、最終的に希望の商品の味にマッチした最適な麺を作っていきます。

製麺所の衛生管理の取り組み(HACCP)

最近取り入れられた衛生管理の手法がHACCPです。
HACCPが導入される前は、出来上がった製品あるいは途中のサンプルをいくつか抜いて品質検査していました。HACCPでは事前に害因が起こりそうなポイントを調べ上げ、そこを潰す事で徹底的に安全な商品を作ろうという手法です。
お客様の中にはアレルギー体質の方もいるため、完成品にアレルギー物質が入らないような対策もされています。

衛生管理には徹底した注意が払われており、スタッフは作業着に着替えて手洗いと洗浄を行い、ローラーで作業着についた異物を取り除き、さらにエアーシャワー室で全身をクリーニングした後、作業室に入室します。

まとめ

製麺所の考える最高の一品というのは存在しません。店のスタイルや商品によって、あるいは実際に食べるお客様の要望によって全て違うからです。実際に出来上がる商品の理想に近づくように、何度も打ち合わせをしながら製麺所の麺作りは行われています。

菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

公式サイト
http://www.kannoseimen.com/