卵を使った麺の特徴と一般的な中華麺の違い

ラーメンなどに代表される一般的な中華麺は、小麦粉と水分(塩分)の配合によって様々な種類があります。その中でも卵を使った麺には味や食感に大きな違いが見られます。今回は、卵麺の特徴と一般的な中華麺との違いについて解説します。

一般的な中華麺の材料と配合の特徴

麺の主な材料となる小麦粉は、粒の堅さの違いにより硬質小麦・中間質小麦・軟質小麦に分類されます。それ以外に、パスタ類に用いられるデュラム・セモリナという特殊な小麦もあります。小麦の性質の違いによってグルテンの量が異なるため、用途が変わります。

中華麺やパンに用いられる硬質小麦はグルテン量が多くその性質が強いため、強力粉と分類されます。中間質の小麦は、素麺や冷麦などの乾麺やうどんに用いられる中力粉となります。軟質小麦は、天ぷらや菓子類に用いられる薄力粉となります。

小麦粉の次に重要な材料が「かんすい(アルカリ塩水溶液)」で、小麦粉のグルテンを変質させ中華麺独特のツルっとした食感を生み出します。35%程度の加水率が一般的とされていますが、加水率を下げることにより表面がざらついてスープがよく絡む麺となります。

鹹水製法の麺は独特な風味となり、麺の色も黄色くなります。これを避けるため、かんすいの代わりに鶏卵の卵白粉などを使用する無鹹水製法があります。鶏卵の成分が小麦粉のタンパク質と反応して、鹹水製法の麺と同様の効果でコシの強い麺になります。

卵麺の特徴

生麺類で一般的に「卵入り」と表示されるのは、卵使用率の規定が景品表示法で定められています。全卵なら5%以上で、全卵粉では添加率が1%以上とされています。中華麺に使用される卵は、卵殻・卵黄・卵白に分けて乾燥させた粉末が使用されます。

外殻の炭酸カルシウムは、麺にコシと粘りを与えます。卵白のタンパク質は、小麦のタンパク質と絡むことで麺の弾力を強化させます。卵黄を使用する場合は卵の風味が豊かになります。このように、どの部分を使用するかによって様々な特徴を持った麺が作られます。

弊社の「玉子入り麺」には4タイプあり、タイプAの麺は特殊な卵をブレンドし、豊かな風味と黄金色の茹で上がりとなる高級感を演出した特別仕様です。真空ミキサーで練り上げスタンダードを追求したタイプBの麺は、塩から味噌まで対応する伝統的な玉子麺です。

タイプCの麺は中加水の細麺で、しなやかな食感の中に玉子の風味が立ち、塩スープとの相性も良い麺となっています。タイプDの麺は「昔ながら」というレトロな見た目で、喉越しの滑らかさと芯にあるコシを、最新設備で再現しています。

まとめ

小麦粉と水と塩分で作られる中華麺の種類は数多くあり、かんすいの代わりに卵を使用した麺は、風味や食感の違う特徴的な麺となります。こだわりのスープと組み合わせは店の個性を示すうえでも重要で、その組み合わせは無限大と言っても過言ではありません。

菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

公式サイト
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