生パスタとオリーブオイルの関係性ってご存知ですか? 生パスタ製造の過程でもオリーブオイルが含まれています。今回は生パスタに含まれるオリーブオイルと、生パスタに向いていないといわれるオイル系パスタについてみていきます。
■生パスタとオリーブオイル ~製造過程編~
菅野製麺所では専用の機械に生パスタの原料となる、ファリーナ・ダ・サローネという粉を入れます。その後、乾燥全卵を投入したあと撹拌しなじませます。その後、オリーブオイルを入れ、再び撹拌した後に、練り水を投入し練りこみます。
この時入れられるオリーブオイルは、生パスタの生地表面を滑らかにします。パスタのコシはグルテンによって作られるものですが、オリーブオイルはこのグルテンの繋がりを阻害するはたらきがあるので、入れる量は慎重になる必要があります。
練りこみが終わった生地を別の機械に落とし、圧力をかけてできあがった麺帯を熟成ボックスに入れて、生地を熟成させます。その後、機械で徐々に薄くしていき、パスタの形状に切り出しカットします。
上記で書いた過程を経て、もちもちの触感の生パスタができあがります。おいしい生パスタは粉などの原料や練り水やオリーブオイルの分量、混ぜ方や熟成など、いろいろなこだわりが作り出しています。
■生パスタとオリーブオイル ~料理編~
オイル系パスタとは、オイルや素材の香りを活かしたシンプルな味付けのパスタ料理です。代表的なのはペペロンチーノなどです。オイルソースは簡単にできますが、失敗しやすいです。
一般的にオイル系のパスタは塩加減が難しいとされています。生パスタのような太目の麺はさらに難しく、味がぼやけたりしょっぱくなったりします。家で作るのが難しいとされるのはそのためです。
しかし、料理としてだしているお店は普通にあります。そこで、オイル系パスタを作る際のポイントをみていきましょう。
◎ポイントはソースの乳化
オイル系パスタのソースは、パスタのゆで汁に含まれているデンプンやグルテンの影響で乳化が進みます。ここで大事になるのが、オイルとゆで汁の混ざり方です。
生パスタは乾燥パスタに比べて、水分を取り込みやすい特徴があります。そのため、生パスタにしっかりうまみを吸わせてから、乳化させる必要がでてきます。冷めると分離してしまうので、お店のメニューに加える際には素早く調理し、タイミング良く提供できるよう務める事が大事です。
■自家製生パスタでは難しいオリーブオイルのコントロール
今回は生パスタの製造工程で含まれるオリーブオイルと、料理で使われる生パスタとオリーブオイルの組み合わせについて触れてみました。どちらにしても、オリーブオイルは生パスタをおいしくする必要な相棒なのですね。
上記であげたオイル系パスタの乳化については、生パスタを料理としてすでに出されている方は、ご存知と思います。自家製生パスタの場合、パスタの状態に合わせてソースなどの味付けを変えることもあるでしょう。
そうなると、その微妙な調整に料理人の腕が必要となってきますが、自家製生パスタを考えたとき、パスタ製造に加えるオリーブオイルの量をいかにコントロールするかという部分も、おいしさに大きく影響を与えます。
調理に携わるすべてのスタッフが職人として高いレベルにあるとは限りませんし、パスタにあった工程をどの料理人でもこなせるようにするには、パスタの品質を安定させることが重要となってきます。
■まとめ
オリジナルを追求するため、自家製生パスタへこだわることも大切かとは思いますが、生パスタとしての安定した品質を求めるのであれば、製麺所の生パスタを選ぶ価値は十分にあるといえます。
菅野製麺では、オリジナリティ溢れる300種類以上の生麺を製造しています。あらゆる調理方法にも対応できるように創意工夫がなされています。必ず満足できる麺に出会えると思います。新店開業にも菅野製麺の製品をご検討くださいませ。