イタリア料理として日本人にも人気のある生パスタには、「セモリナ粉」という小麦粉の1種が入っていることがあります。今回はこのセモリナ粉の特徴や他の小麦粉との相違点、そしてパスタが黄色い理由などについて説明していきます。
生パスタについて
生パスタ料理は、日本でも主食として大人気なメニューの1つです。「パスタ」はイタリア語で「生地」という意味があり、スパゲッティやマカロニ、ラザニアなどがあります。主な原材料は、水・卵・塩・専用の小麦粉(セモリナ粉)で、これらを混ぜ合わせて形を整え茹でたものです。
セモリナ粉とは
セモリナ粉(デュラムセモリナ粉)とは、カナダやアメリカなどで栽培されたデュラム小麦を使って作られた小麦粉の1種です。大きな特徴は、柔らかくてタンパク質の含有量が多いという点です。
茹でた時に弾力があって、他の小麦粉と比べて形が崩れにくくなっているので、パスタに適した性質だと言えます。「セモリナ」とは、小麦の胚乳の粗い粒のことを言います。
生パスタが黄色い理由について
生パスタが黄色い理由は、先ほど説明したセモリナ粉の特徴にあります。性質に着目してみると、この疑問点はすぐに解決することが出来ます。他の小麦粉は白いのに対し、セモリナ粉は黄色いのが特徴的です。そのため、生パスタが黄色に見えます。
強力粉について
小麦粉には他にもいくつか種類があります。「強力粉」は硬質小麦で作られていて、粘り気があるのでパン生地に使われています。セモリナ粉ほどではありませんが、タンパク質が多く弾力を出すことが出来ます。パン生地を作る際にはより弾力を出すために、強力粉とセモリナ粉を混ぜて使うこともあります。
中力粉について
「中力粉」は中間質小麦で作られていて、うどんに使われています。タンパク質の含有量については、強力粉と薄力粉の中間となっています。国産の小麦粉は中力粉の場合が多いです。ちなみに輸入された小麦粉はオーストラリア産が多くなっています。
薄力粉について
「薄力粉」は軟質小麦で作られていて、ケーキや天ぷらなどに使われています。タンパク質の含有量は少なめで、こねる時に水分を加えることで、ふんわりとした生地に仕上げることが出来るという点が特徴的です。これはアメリカ産のものが多く使われています。
セモリナ粉は日本でどのくらい使われているのか
タンパク質が多く含まれていて、他の小麦粉よりも弾力性を持ったセモリナ粉は、日本でも馴染のあるものとなっています。現在では多くの商品メーカーが使っています。
それから、農林水産省は「セモリナ粉以外の小麦粉を原材料としているものについては、マカロニ類には当てはまらない」という改定案を発表しています。
まとめ
セモリナ粉(デュラムセモリナ粉)は、強力粉よりも弾力性があるほか、柔軟性もあるので生パスタを形成するのに適した食材です。また生パスタの色については、セモリナ粉の特徴がはっきりと出ていて、黄色くなっているのです。
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