生パスタ独特の生地はなぜ生まれる?その特徴とは?

生パスタの特徴はモチっとした食感ですが、小麦粉に水、塩、卵を練りこんだ生地に熱を加えないで作られるパスタだからこそできる乾麺にはできない食感です。
デュラム小麦、小麦粉、水、塩、卵、それぞれの割合を変えれば、さらに色々な食感に変化させることもできます。
生パスタでも、生地によってモチッとした食感が強いものから、歯切れの良さが特徴のもの、コシや弾力感があるものなど、色々です。
味付けや料理によって、どの特徴を活かすのか、使い分けても良いでしょう。

生パスタと乾燥パスタの違い

一般的に家庭で使われているパスタは乾燥パスタが多いでしょう。
しかし最近では生パスタを使う家庭も増えてきました。
乾燥パスタの場合、麺を押出した後で熱を加え、水分を加えて乾燥させます。
その理由は長期保存を目的としていて、小麦に熱を加えてタンパク質に熱が加わることによって歯切れの良さが食感として表れます。
対する生パスタは、麺を押出す時に熱をできるだけ加えずに、水分を含んだままの小麦本来の風味やおいしさを残します。
コシと粘りやモチモチ感を出すことができますし、自分でパスタ麺を作る場合でも、自由自在に原材料の配分を変えて食感をあやつる事ができるでしょう。

乾燥パスタの調理は乳化がポイントになる

乾燥パスタを使って調理する場合、まずたっぷりのお湯で麺を茹で、茹であがった麺をソースに投入します。
この時、麺を投入するソースは事前に乳化させておくことが多いです。
さらにソースに麺を投入した後、少しのゆで汁も入れて、麺と麺をフライパンの中で混ぜながらでんぷん質を出し、乳化させていきます。
なぜこの乳化にこだわるのかというと、乾燥パスタは製造される段階で熱を加えるので、でんぷん質が出にくいからです。
麺の中にうまみを染み込ませるというよりも、麺の周りに味を付けるという形になるので、麺とソースが一体化するために事前にソースを乳化させるなど、粘性をつけておくことが不可欠になります。

生パスタはわざわざ乳化の必要がなく調理が簡単!

しかし生パスタの場合、先にソースを乳化させてはいけません。
生パスタは水分やソースのうまみを良く吸収するので、先に乳化したソースに麺を投入してしまうと、麺が水分を吸収したくても出来なくなるからです。
まずは麺にしっかりとうまみを染み込ませた後で乳化させますが、乳化をさせる時は、まず火を止め、オリーブオイル少々を入れて混ぜて乳化させます。
麺を茹でた時点ででんぷん質が出やすいので、麺とソースを混ぜる必要もなく、麺が吸う水分の量、それに出てくるでんぷん質を見ながら乳化させていくので調理が簡単です。

栄養バランスも優秀!食卓に並べてみては?

このように生パスタは、乾燥パスタにない食感や調理においてのメリットを持ったパスタです。
生パスタの材料に使われるデュラム小麦は、他の小麦よりもタンパク質や食物繊維が多く、糖質の吸収や消化が穏やかになるため、血糖値も上がりにくくなるため体への負担も軽くなります。
しかも鉄分やカルシウムの含有量が白米の約3
という栄養バランスに優れた部分もあるので、料理に活用して食卓に並べてみてはいかがでしょう。