食品安全規格に対する意識や管理の為に、haccpの導入を義務化の方向へ進めようと政府や関連の機関が動いています。haccpやISO22000なども関係した、食品安全規格に対する要求事項が審査規格に大きく関わってきます。今回は、haccpの審査規格に求める要求事項について紹介しましょう。
■haccpの導入の意義
世界的な食品安全規格として規定されているコーデックス(CODEX)を、国連の専門機関が世界共通の規格となる制度つくりを進めてきました。食品安全規格の実施機関が、英語名でコーデックス・アリメンタリウス・コミッション(Codex Alimentarius Commission)と、呼ばれていてCACともいわれています。
日本におけるhaccpの導入には、コーデックス(CODEX)を参考にして方針づけられています。haccpの導入には、食品安全の設備を強化することよりも、仕組みそのものの補強を目的に導入されています。haccpの導入の意義とは、食品安全に取り組む仕組みの理解が、食品安全の意識を高めることにつながっています。
■haccpに求める要求事項
haccpの導入に対する考え方は、導入することで安全を担保するためだけではありません。「安全な食品を提供する」という、形式だけでの取り組みでは不十分と考えているからです。haccpの原則を理解した上での取り組みでなければ、導入した意義が不完全であるとされているのです。
haccpの原則とは、haccpの考え方であり、そこに従事する人々の食品安全に対する意識を大事にしたものです。食品の安全は、会社の業績や経営状態によって変わるべきではないという認識がなければ、haccpの設備や環境に対して有効に活用できることが難しくなることも考えられます。
■haccpが重要事項とする手順
haccpは、現在世界中で採用される運びとなっています。一部の基準が明確でない為に「haccpの手引書」が参考にされています。日本でも「haccpの手引書」によって本格的な導入が行われています。
仕組みの中には、「専門チームの編成」や「製造工程」や「加工工程」を軸に見直しを行い、危険に対する監視や防止を重点的に行うことになっています。「haccpの導入」には、7原則12手順が重要な事項となっています。
◎「原則の1」
ハザード分析=工程ごとに危険要因を分析し管理手段を提示することです。
◎「原則の2」
需要管理点の決定=危険要因を除去や低減の為に必要な工程を決定します。
◎「原則の3」
管理基準の決定=危害要因分析で特定したCCP(重要管理点)の管理の基準を決定します。
◎「原則の4」
モニタリングの設定=CCP(重要管理点)が正しい方法で管理されている事を確認して記録を行います。
◎「原則の5」改善措置の設定=モニタリングの結果、CL(管理基準)が逸脱した場合の対処の設定をします。
◎「原則の6」検証方法の設定=haccpプランでの管理が行われているか、修正などの検討をします。
◎「原則の7」記録と保存方法の設定=haccpを実施した証拠の為に記録が必要となり、問題に対処する為に、工程や管理状況などを検証することにより原因追及を求められます。
■haccpの重要事項がISOの定義となる
haccpの、「7原則12手順」は、他の食品安全規則である「ISO22000の定義」や「ISO9001の定義」に基礎として取り入れられています。ISO22000が定義するものは、「食品安全マネジメントシステムフードチェーンの組織に対する要求事項」となっており、haccpの原則がベースになっています。
ISO9001の定義は国際規格として「品質マネジメントシステム」となっており、haccpの原則がベースになっています。
haccpの原則がベースになっているので、この3つは、同じように考えられています。大きな違いとして、「haccpは食品衛生管理の考え方」となっており、「ISO22000は食品安全マネジメントシステムの国際規格を満たすもの」とし、「ISO22000は食品の製造過程以外も対象とする」ことなどです。
ISO9001は、顧客対応なども取り入れています。
■まとめ
haccpの導入には、自社がhaccpの規格を実施していることを、第3者から認証して必要事項に対して適合することが求められます。この認証の記録によって「登録証」として発行されます。
第3者監査は、国際的な基準を満たすばかりでなく、自社に対する認識も強化されることになるのです。haccpの審査規格に求める要求事項は、自社の意識改革にもつながってきますので、食品安全に対する評価を高めることになるでしょう。
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