ラーメンの主役と言えば、まずスープが挙げられるかもしれませんが、麺(中華麺)も欠かせない配役の1つですよね。そもそも、麺が入っていなければ「ラーメン」ではなくなってしまいます。そこで今回は「中華麺の種類」と題して、どんなものがあるのかを見ていくことにしましょう。
中華麺の種類
ひと口に「中華麺の種類」と言っても、分類の仕方は様々です。生中華麺・蒸し中華麺・ゆで中華麺・即席中華麺といった分類の仕方もありますし、太さや麺の断面の形状といった分類の仕方もあります。
今回は、そのような様々な分類の中でも、プロのラーメン職人を目指そうと思っている方ならぜひ押さえておきたい「麺の加水率」による分類を説明します。誰しもよく知っているように中華麺を作る際には、小麦粉にかん水・塩・玉子・アルコールなどに加えて、さらに水を足します。中華麺は、この水の割合(加水率)によって次の2種類に分けられます。
低加水麺
水分の割合が、30%以下の中華麺のことを言います。「水分の少なさゆえ」「仕上がりは固め」「スープを吸収しやすい」「傷みにくく比較的長持ちしやすい」といった特徴を持ちます。また、小麦粉の風味もわかりやすいとされています。
水分の吸収しやすさから、麺とスープの絡みが良くなるというメリットがあります。しかし、それは逆に麺が伸びやすいというデメリットにもつながります。このため九州のとんこつラーメンのように、一杯当たりの麺の量を抑えて、あとから替え玉を追加するという方式が適しています。
多加水麺
水分の割合が35%以上の中華麺のことを言います。低加水麺とは真逆で、水分の多さゆえ「仕上がりは柔らかめ」「スープを吸収しにくい」「傷みやすいので保存できる期間は短い」といった特徴を持ちます。メリットとしては、もちもちツルツルとした食感の良さ、麺の伸びにくさといったことがあります。
逆にデメリットとしては、吸収しにくさゆえスープとの絡みにくさが挙げられるでしょう。
多加水麺を使ったラーメンとしては、北海道の札幌ラーメンや福島の喜多方ラーメンなどがあります。
加水率の地域差
一般的に東日本、北日本のラーメンほど、中華麺の加水率が高くなる傾向にあります。
もちろん、お店によって細かく違ってきますが、例えば山形県の酒田ラーメンなどでは加水率が40%を超え、季節によっては50%近くになることも珍しくありません。
また関東と関西で見てみると、前者は加水率35%程度のお店が多く、後者は30%程度のお店が多いと言われています。
まとめ
今回は、水の割合による中華麺の種類について説明しました。実際にお店を開かれるときには、ご自身が提供したいスープの味に合わせて中華麺を選ぶことになるでしょう。
菅野製麺所では、スープの味に合わせたオリジナルの中華麺を製造することもできます。
もちろん、少量サンプルの製造も可能です。株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。