開業1年目を終え確定申告する際知っておきたいこと

会社員の場合、会社に税金の清算をお願いすれば済みますが起業した場合は自分で確定申告する必要が出てきます。今回ご紹介するのは個人事業主が開業1年目を終え確定申告する際知っておきたい点についてです。是非ご一読ください。

【そもそも起業には2種類あるのを知っていますか?】

起業するとなった時まず考えなければいけないのが法人を設立してビジネスを行うのか、個人事業主として起業するのかという点です。
両者の違いを簡単に説明すると、個人事業主として起業した場合は節税等のメリットが小さいけれども手続きがシンプルで逆に法人として起業した場合は手続きが複雑になる代わりに節税や信用面でのメリットが大きいということが言えます。例えば個人事業主の場合、個人の確定申告をすればよいのに対し、法人を設立した場合は法人決算書の作成や税理士などを必要とする申告があったりと個人事業主よりもやや手間がかかったりします。

【個人事業主が起業1年目で赤字の場合確定申告の必要はあるのか?】

結論から申し上げれば開業1年目で事業が赤字の個人事業主が確定申告をする必要はありません。しかしながら次の2つの理由で確定申告をしたほうが良いと思われます。

1.青色申告をしている場合、赤字になったとしても次の年に黒字で確定申告するならば、今年の赤字を相殺することができるから。

2.源泉所得税が引かれる事業をしている人や、年の途中まで給与所得をもらっていて給料から源泉所得税が引かれている場合、確定申告をすれば引かれた分が戻ってくるから。

【青色申告と白色申告の違いは?】

ここで気になった方も多いと思いますので確定申告の青色申告と白色申告の違いについて簡単に説明したいと思います。

青色申告とは...
事業所得、山林所得、不動産所得を有する事業者が毎日の取引を帳簿に記録し、その結果を確定申告書に記載して申告を行う方法で白色申告よりも手間がかかりますが節税効果の高い申告と言えます。

白色申告とは...
青色申告の申請書を提出していない事業者がする確定申告の方法です。しかし平成24年から「帳簿への記載」と「帳簿等の保存」がすべての白色申告者に義務付けられましたので、帳簿の作成だけなら青色申告とさほどかかる手間が変わらなくなってきています。

【最後に】

この記事でお伝えしたかった情報としては要点をまとめると「開業1年目の個人事業主は赤字であったとしても青色申告をしたほうがお得!」ということになります。個人事業主として独立・起業をお考えの方は青色申告を検討してみてはいかがでしょうか?